老馬の休日

老いたる馬は道を忘れず
読み方:おいたるうまはみちをわすれず
経験を積んだ人は
方針を誤らないというたとえ。
老馬はいろいろな道を知っており、
迷うことがないということから。
中国、斉の桓公が山中で道に迷った時に、
老馬の歩みに従って
無事に帰り着いたという故事から。
出典    『韓非子』説林
(辞典オンラインより)

方針を誤らないというか
方針がブレないのだと思うんです。

古い話ですが
私は社会科が苦手でしたので
大学は私立文系なのに
数学で受験しました。
別に数学が得意というわけでもなく
社会科が酷すぎたんですけど、
それはともかく、
数学の方も初めはさっぱりで
どうしたものかと思いあぐねているとき、
渡辺次男先生に出会いました。

先生の教えは
裏技的な、トリッキーな解法は捨てて
ひたすらブルドーザーのように
基本的な解法で押し進めるやり方で、
若者ウケはしないものの
私はそれで開眼し、
入試の数学は満点だったそうで
大学奨学金までもらいました。

冒頭のお話の老馬も、
色んな道を知っているからではなく、
近道をしようとせずに
必ず到達する道を選んだのでしょう。

数学受験の体験から、この考え方は
私の人生の指針となりました。
若いころから老馬だったようです。