青春が幸福なのは、
美しいものを見る能力を備えているためです。
美しいものを見る能力を保っていれば、
人は決して老いぬものです
– フランツ・カフカ –
ホワイトカラーのサラリーマンで
小田急線の上り、背骨がきしむ満員電車で
通勤していた時には、
駅でも車内でも、嫌な奴しか見えませんでした。
ところがある朝、奇跡が起こって
とても美しい女性に気が付いてしまったのです。
頭がしびれてしまいそうでした。
それから毎日、その女性を目で追って
見られた日は幸せいっぱいで
見られなかった日はガッカリでした。
同じ通勤なのに、新宿駅でホームに降りたとき
妙な疲れがないことに気が付いて
それからはその人に限らず
綺麗な人、可愛い子、それからカッコいい奴でも
見ていて気分の好くなる対象を探すようになりました。