2種類のプレゼントがあったとします。
A:もれなく3,000円相当の商品
B:確率80%で4,000円相当の商品
一方だけ選べるとしたら
あなたならAとBどちらにしますか?
商品の好みは同程度とします。
期待値を考えると、
Aは3,000円、Bは3,200円で
わずかにBのほうが勝りますが、
圧倒的にAを選ぶ人が多いんです。
これは「確実性効果」とか
「リスク忌避傾向」などと呼ばれ、
人間の心理的ゆがみを示しています。
「少しばかり得をするよりも、
万が一にも損したくない!」
ということですね。
ですから、あなたがプレゼントを
企画する側に立ったなら、
「もれなく~!」
の方が喜ばれるという訳です。
このゆがみは、
損失の場合にも現れます。
A:確実に8,000円失う
B:85%の確率で10,000円失う
どちらか選ぶという
状況は考え難いでしょうが、
どちらがより嫌ですか?
Aを嫌がる人が多いです。
期待値からすると、
Aは8,000円、Bは8,500円と
Bの方が損なのですけど、
Bの方は15%の確率で
損をしない「可能性」があって、
「確実に」損をするAよりも
望みがあるような気になるのです。
この心理的なゆがみを
心理操作に使えないわけもなく、
あなたも知らぬ間に
仕掛けられているんです。
どんな風に使えるか、
自分が仕掛ける側に立って
考えてみてください。