鼠壁を忘る壁鼠を忘れず
(ねずみかべをわするかべねずみをわすれず)
壁をかじった鼠がその壁のことを忘れても、
壁のほうでは自分をかじった鼠のことを忘れない。
傷つけられたり、害を受けたほうでは
加害者のことを決して忘れないものだということのたとえ。
確かに、
物には感情も記憶もあるようで、
私の物を女房が使うと
嫌がっているのが私には感じられるし
実際調子が悪くなります。
鼠にだって記憶も感情もあって、
昔飼っていたパンダマウスは
私が出張から戻ってくるのを待って、
しかも女房と子供が買い物に出かけた後
必死で私を呼んで
手の中で静かに死んでいきました。
ではなぜ
鼠は壁を忘れるのに
壁は鼠を忘れないのでしょう?
たぶん、自分勝手の度合いが
壁よりは鼠、鼠よりは女房の方が
甚だしいからに違いありません