蛇に見込まれた蛙
(へびにみこまれたかえる)
蛙は蛇に見据えられると
怖くて動けなくなることから、
恐ろしいものや強い相手に出会って、
体がすくんで動けず、
まったく抵抗できないようすのたとえ。
足が竦(すく)んだことってありますか?
私は子どもの頃に2度あって、
始めは、やたら運動神経の好い友だちと一緒に
お寺の屋根のてっぺんに登ったとき、
急に視界が開けたら、やけに高いと気づいて
前にも後ろにも進めなくなりました。
足が竦むというより、腰が抜けた感じでしょうか?
胸もお腹も接地した状態で
蛇女のようにズルズル這って帰りました。
もう一度は、同じ友だちと(懲りないですね)
10階建てのビルの屋上のさらに上、
エレベーター機械室のそのまた上に設置された
受水槽の周りを一周した時、
想い出すだけでも足の付け根がゾワゾワしますが、
やはり腰を抜かして蛇女で戻りました。
蛙も私も多分、
何らかの脳内物質が分泌されて
脳が「動くな!」という命令を発したに違いなく、
それはもとはと言えば、大昔
危険にさらされてなんとか生き延びたご先祖が
命からがら身に着けた”安全装置”なのだと思います。
ただ、蛙にとっての蛇は災難ですが、
私は屋根に上る前に装置が働いてくれないと、
さんざん危険な場所で蛇女なんて
余計に危ないと思うのですが、、、