人垢は身に付かぬ
(ひとあかはみにつかぬ)
汚れた風呂に入るときからのたとえで、
他人から無理やり奪ったものは、
一時的には自分のものになったとしても、
本当に自分のものとして
長く留まることはないという意味。
不正に手に入れた財産や地位は、
自分のものとして定着しないという警告。
風呂に垢が浮いていたら
いっときでも身について欲しくないけど、
”つかないから安心しなさいよ”という意味なら
誰に向かって言っているのでしょう?
これはひょっとして警告ではなく、
誰かの不正を憤っている人たちに対して
”一時的だから、心配しなさんな”
という意味で語られた言葉なのかもしれません。
一時的にしては、
孫子の代でやっと没落とかもありますけど、
おてんとうさまの尺度からすれば
そんなのは”泡沫 (うたかた)の夢”かもしれません。