草木も眠る丑三つ時
(くさきもねむるうしみつどき)
人や動物だけでなく、草や木までも
眠り込んでしまったかと思われるほど
静かな真夜中のこと。
丑三つ時といったら
午前2時からの30分間を言うらしく、
なるほど、昼間よりは静かですが
田舎に行くと静けさの桁が違って来ます。
私は東京都台東区の生まれ育ちで
国道4号線にほど近かったので
夜中でもそれなりの交通量があったし、
むしろ夜中の方が張り切っちゃう小僧どもが
派手な音を立てていたりして
でも、生まれたときからそうだったから
別にうるさいとも思ってませんでした。
ところが浪人中に、知り合いのつてで
新潟県の新発田市に遊びに行ったら、
夜中は虫の声だけ、
当時街灯はなく、月明かりだけで
午後8時には、すでに丑三つ時っぽくて
かなり新鮮で、けっこう驚きました。
最近では、移住で沖縄に降り立った時
商業主義的なアナウンスがなくて静かでしたが、
約半年後に石垣島に出向したら
新発田市ほどではないけど、また深い闇と
”これこそ無音”という静けさに包まれ、
半年後に用事で本島に戻ったとき
静かなはずの那覇市の騒音が嬉しく感じました。
私は、静かすぎるのは不向きなようです